AAA7もっと知りたい■ LABO – 2025.04 気になる症状があり、感染が不安なときは、早めに保健所や病院で検査を受けましょう。梅毒の検査は血液検査で、少量の血液をとって検査します。 症状がなく、パートナーの感染も不明だけれど心配な場合は、保健所や自治体の検査所へ。匿名・無料で、重複感染しやすいHIVと一緒に検査が受けられます。夜間・休日検査、レディース・デーを設けて検査を実施している場合もあります。詳しくは最寄りの保健所に問い合わせてください。症状がある場合や、パートナーの感染が明らかな場合は、病院やクリニックへの受診をおすすめします。検査結果に応じて、スムーズに治療が受けられます。 診療科は、皮膚科や内科、感染症科のほか、男性は泌尿器科、女性は産婦人科などでも診察を受けられます。口腔内に異常が生じた場合は、耳鼻咽喉科で診察を受けてもよいでしょう。最寄りの検査・相談施設は、厚生労働省のサイトで探せます。■性感染症検査相談マップhttps://www.stikensa.com/ ■感染症・予防接種相談窓口TEL 0120-469-283 梅毒は飛沫や空気では感染しないため、日常生活はもちろんのこと、手をつなぐ、会話をするなどの行為では感染を起こすことはありません。 しかし、唇周辺に発疹がある場合は、キスで感染する可能性があります。また、梅毒トレポネーマは感染者の唾液や口腔粘膜にも存在するため、ディープキスのように唾液の交換をともなうキスでは、感染リスクが高くなります。とくに、口のなかに傷や炎症がある場合は、細菌が侵入しやすくなるため、注意が必要です。 梅毒には、初期や症状のない時期の感染者からも感染を広げてしまう特徴があります。初期の梅毒では感染力が強く、症状が治まったあとも感染力をもつ潜伏期があるため、感染に気づかないまま他者に感染させてしまう可能性があります。 のどの感染が心配な場合は耳鼻咽喉科、唇や皮膚の症状がある場合は皮膚科が対応しますが、事前に性感染症の診療が可能かどうか電話などで確かめてください。妊婦健診とは、妊娠期間中の妊婦と赤ちゃんの健康状態を確認するために厚生労働省が推奨している定期健診です。病院や診療所などで受けられます。健診費用は、市区町村の窓口に妊娠届を申請すると、母子手帳と一緒に妊婦健診の補助を受けられる受診票が配付されます。この初期の妊婦健診で、お母さんが梅毒にかかっているかどうかを調べる血液検査があります。陽性と診断された場合は適切な治療を受けることで、赤ちゃんが先天梅毒となるリスクを減らすことができるため、早めに検査・治療を受けることがとても大切です。なお、治療で使われるペニシリンは、赤ちゃんにも安全な薬であり、お母さんの梅毒の治療に加え、胎盤を通過して、赤ちゃんの梅毒感染予防にも作用することが期待されます。お母さんと赤ちゃんの健康のためにも、妊婦健診を受けておきましょう。必ず妊婦健診に行きましょう!初期の検査で血液検査が受けられます。検査・相談の情報サイトを賢く利用「もしかして?」と思ったら、早めに最寄りの保健所や病院へ!日常生活では心配ありませんがキスで感染する可能性はあります。検査はどこで受けられますか? 病院では、どの診療科に行けばいいのでしょう。握手やキスでも梅毒は感染しますか?妊娠に気づいてから、梅毒が心配になりました。どうしたらいいでしょう?参考文献:公衆衛生vol.88 no.3「特集 梅毒急増!性感染症対策最前線」医学書院、「性感染症診断・治療ガイドライン2020」日本性感染症学会編集、政府広報オンライン(2024年11月25日)、厚生労働省HP「梅毒に関するQ&A」、国立感染症研究所HP「梅毒とは」、こども家庭庁「妊娠中の検査に関する情報サイト」Q3梅毒Q&AQ1Q2
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