Labo_No.555
16/16

どんどん麺と出汁とふっくらお揚げ大阪うどんの代表「きつねうどん」つぶ所」ともいわれた大阪には、北前船の航路が整備されると、北海道からの昆布をはじめ小麦粉、塩などさまざまな食材が集まり、厳選された食材を使用してうどんがつくられました。「きつねうどん」の始まりは、1893年(明治26年)に船場のうどん店「松葉家(現・うさみ亭マツバヤ)」で、添え物として出した油揚げを客が素うどんにのせて食べたことで始まったと伝えられています。汁を利かせたつゆをうどんにかけ、その上に甘辛く煮た油揚げをのせた「きつねうどん」は、麺と出汁、具の3つがバランスよく、三位一体のおいしさを味わえます。大阪府民が強いこだわりをもつ出汁文化とコナモン(粉食)文化を同時に味わえるのが「きつねうどん」。やわらかくモッチリとした麺が出汁によく馴染み、ツルッとしたのどごしが特徴です。大阪発祥の料理ですが、現在は日本じゅうで、そして世界各地でも親しまれています。大阪におけるうどん食は、約400年にわたる歴史があります。豊臣秀吉が大阪城を築城する際、現在の大阪市西区新町付近の砂場(資材置き場)と呼ばれた場所に、うどん店やそば店が並んだのが始まりといわれています。うどんが一般に普及したのは江戸中期ごろのこと。商業が盛んで「天下の台真昆布と鯖節などの雑ざし節を主とした出郷土料理をもう一品!ゆ下茹出典:農林水産省Webサイト、参考資料:農林水産省ホームページ(画像提供元:日本コナモン協会)、『ポプラディア情報館 郷土料理』(株式会社ポプラ社)りんしょう犬さんスタンプ購入サイト医食同源みんな使ってネコノシロ大阪府〒112-0004 東京都文京区後楽2-3-28 K.I.S飯田橋2階電話(03)5805-5250(代表) FAX(03)5805-5252毎月1日発行  1部85円(発行部数36,500部)ふっくらと炊き上げた程よい甘さの揚げがのった「きつねうどん」牛スジなどを軟らかくなるまで煮込んだ「どて焼き」●本誌の文書、写真、図版等の無断転載・複製を禁じます。転載・複製をご希望の場合は本協会までご連絡ください。でしてアクをとった牛のスジ肉を、味噌やみりんでじっくり煮込んだのが「どて焼き」。「どて煮」あるいは「どて」ともいわれます。鉄鍋の内回りに土手状に味噌を盛り、その中央で牛スジ肉やダイコン、ニンジン、コンニャクなどの具材を焼き、熱によって溶け出した味噌で煮込むことからその名がつきました。甘辛く濃厚な味わいで酒によく合う料理で、安価に楽しめる大阪の下町グルメとして人気があります。大阪湾で多く漁獲される魚のひとつが、背びれの後端が長く伸びている「コノシロ」。おもに大阪湾の北部沿岸域で卵が産出され、仔魚や稚魚は沿岸域に生息。成長するとやや沖合まで生活エリアを拡大しますが、湾内で捕獲されて一生を終えます。酢で締めたり、骨切りをして塩焼きにしたりすると美味です。▶・・Memo・・次世代に伝えたい!大阪のB級グルメ「どて焼き」きつねうどん郷土料理麺

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る