白いうどんに赤い具材をトッピング新年の縁起物「年明けうどん」降水量が少なく温暖な瀬戸内式気候の香川県は良質の小麦の生産地で、遠浅で潮の干満差が大きな砂浜を利用して塩づくりが行われてきました。また、小豆島では江戸時代から醤油が生産され、瀬戸内海沿岸部ではカタクチイワシが豊富に獲れ、いりこがつくられてきました。小麦粉と塩、醤油、いりこがそろっている香川県では、ふだんの食事にも、冠婚葬祭や収穫祝いなどの食事にも、うどんが振る舞われてきました。今や全国的に有名な讃岐うどん。その歴史は古く、奈良時代に弘法大師(空海)が中国に渡った際にうどんを知り、日本に持ち帰ったのが始まりといわれています。う縁起物として食べられてきましたが、「年明けうどん」の歴史は2009年正月からと新しく、「さぬきうどん振興協議会」が新たな麺食行事として提唱し始まりました。年明けの祝い膳ということで紅白をイメージし、白いうどんに赤い食材を添えます。 “今年1年幸せでありますように”という願いを込めて、元旦から1月15日の間にいただきます。梅干しやニンジン、イクラなど赤い具材は自由で、紅いあん餅が入ったものもあります。現在、オリジナルレシピコンテストやイベントなどが開催され、「年明けうどん」は縁起物として幅広く親しまれています。太くて長いうどんは古くから長寿を願郷土料理もう一品!低脂肪でヘルシーな「しょうゆ豆」出典:農林水産省Webサイト、参考資料:農林水産省ホームページ、『ポプラディア情報館 郷土料理』(株式会社ポプラ社)●本誌の文書、写真、図版等の無断転載・複製を禁じます。転載・複製をご希望の場合は本協会までご連絡ください。りんしょう犬さんスタンプ購入サイトみんなどんどん使ってネ〒112-0004 東京都文京区後楽2-3-28 K.I.S飯田橋2階電話(03)5805-5250(代表) FAX(03)5805-5252毎月1日発行 1部85円(発行部数36,500部)年の初めに食べて、その年の人々の幸せを願う「年明けうどん」 常備菜や酒の肴として、一般家庭や飲食店で年間を通してよく食べられている「しょうゆ豆」。かつては稲の裏作としてソラマメを栽培し、農繁期の常備菜としてつくられていました。保存がきくため重宝し、さまざまな行事の一品として欠かせないものでした。 乾燥させたソラマメを煎って、熱いうちに醤油、砂糖、唐辛子を混ぜた調味液に漬け込むと、翌日には味がしみておいしい「しょうゆ豆」のでき上がり。漬け込む前に豆を煎ることで、軽く噛むと口の中でポロッとくだける独特の食感が生まれ、それが特徴です。医食同源香川県を次世代に伝えたい!香ばしく甘辛い味の「しょうゆ豆」・・Memo・・オリーブ明治時代に全国ではじめて小豆島で始まったオリーブ栽培は、香川県内全域に拡大中。2021年の収穫量は全国シェアの8割以上を占めています。県花・県木に指定されているオリーブですが、現在は、オリーブオイルや塩漬け、化粧品などさまざまに加工され、広く全国の市場に出回っています。年明けうどん郷土料理麺
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