Labo_No.546
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刺激的な辛さのあとにほのかな甘みを感じる「つけ麺」長野県埴はな科郡坂さ城町周辺に伝わる「おしぼりうどん」は、辛味大根のしぼり汁に味■を溶かして薬味を入れ、ゆでたてのうどんをつけて食べる伝統料理。だし汁ではなく大根のしぼり汁を使うのが特徴で、「おしぼり」の由来にもなっています。辛味大根のしぼり汁と信州味■(長野県を中心に生産されている、米麹と大豆でつくる味■=米味■)の相性がよく、江戸時代から明治時代にかけて普及しました。使用する大根は、坂城町特産品の「ねずみ大根」。ねずみ大根は驚くほど辛い大根ですが、まろやかな信州味■と合わを▶にしかきまちさることで、食べると汗が出るほどの刺激的な辛さのあとで、ほのかな甘みが感じられる奥深い味わいです。からだの芯から温まり、地元ではその味わいを「あまもっくら」と表現します。薬味はネギやカツオ節が定番で、温かいうどんで食べるのが一般的です。辛党も思わずうなるほどの強烈な辛みの「おしぼりうどん」。一度味わうととりこになること間違いなしの逸品です。い、県内の戸隠(長野市)や千曲市(旧更埴市、旧戸倉町)には「おしぼりそば」があります。うどんと同じように、辛味大根のしぼり汁に味■を溶かしたつゆに、冷たいそばを浸して食します。辛味大根のしぼり汁はそばにもよく合郷土料理もう一品!麺は滑らかでモチモチ食感。「たなばたほうとう」はおやつにピッタリ●本誌の文書、写真、図版等の無断転載・複製を禁じます。転載・複製をご希望の場合は本協会までご連絡ください。出典:農林水産省Webサイト、参考資料:農林水産省ホームページ、『ポプラディア情報館 郷土料理』(株式会社ポプラ社)りんしょう犬さんスタンプ購入サイトみんなどんどん使ってネ〒112-0004 東京都文京区後楽2-3-28 K.I.S飯田橋2階電話(03)5805-5250(代表) FAX(03)5805-5252毎月1日発行  1部85円(発行部数36,500部)長野県松本市の周辺地域では、七夕行事として、厄払いを意味する七夕人形を縁側に吊るし、ほうとうやまんじゅうを供えていました。江戸時代ごろから続くこの風習は、現在月遅れの8月7日に行われ、七夕料理として食べられているのが「たなばたほうとう」。冷やして食べる清涼感のある甘い食べ物で、小豆あんやきなこを和えてつくります。 ほうとうは生地を寝かさないのが特徴で、小麦粉をのして太く切った麺をそのまま調理します。保育園の七夕行事に出されることもあるようです。■あげのアツアツうどんを大根のしぼり汁に浸して食べる「おしぼりうどん」。加える味■の量で好みの味に調節できる医食同源長野県次世代に伝えたい!“甘い”ほうとう・・Memo・・SDGsな昆虫食南アルプスと中央アルプスに囲まれた長野県の伊那谷は、古くから昆虫食が根づいてきた地域です。山国でタンパク質が手に入りにくかったことから虫を食べるようになった、などといわれています。栄養価が高く環境負荷の少ない昆虫食は、いま、地球の危機を救う“次世代フード”として注目を集めています。おしぼりうどん郷土料理麺

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