Labo_No.545
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    6芸人ならではの伝え方で医療情報を発信 ネタで大きな桃じゃなくて「大きなロキソニンが流れてきました」とか、ヒーローものの設定で武器ではなくメスを使うとか、攻撃を受けてケガをしても自分で治しちゃうとか、医師がらみのネタを入れるようにしたら、だんだんウケるようになったんです。――しかし、漫才コンビは6年で解散してしまいます。そのタイミングでお笑いをやめようとは思わなかったのですか?しゅんP 思わなかったです。まだやりたいことがあったし、まったく夢も叶えられていないので……。本当は別の相方を探して、またコンビを組みたかったのですがなかなか難しくて、ピン芸人でやっていくことにしました。ピンになって1年半くらいのとき、「ヘイヘイドクター」という医者あるあるなどを盛り込んだ歌ネタで『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ)という番組に出させてもらって、知名度が一気に上がりました。――医師のアルバイトはずっと続けていたのですか?しゅんP 芸人としての仕事が忙しくなって、アルバイトはやめていたときもあったのですが、“医者芸人”と名乗りながら医師として患者さんを診ていないという後ろめたさはありました。そんなときに、埼玉県で内科のクリニックを開業されている先生から「週に1回でもいいから来てよ」と声をかけてもらって。内科の外来はほとんどやったことがなくて、最初は大変でしたが、徐々に慣れて、5、6年経ちますが、今も勤務しています。現在は、火曜日は美容皮膚科のクリニック、水・木曜日は内科のクリニックで働いて、残りの日は芸人です。合間にYouTubeの撮影や編集もしています。完全に曜日で分けていて、マネージャーもそれを踏まえてスケジュールを組んでくれるので、両立は、そこまで大変ではないです。――芸人の仕事が、医師としての仕事に役立っていると感じることはありますか?しゅんP 患者さんに病気や治療について説明するときに、たとえ話を入れてわかりやすく説明したり、リラックスしてもらうために世間話をしたり、芸人をやっていなかったらできなかったと思います。――現在は医療情報をYouTube※で発信するなど、医師と芸人の仕事の垣根がなくなっている印象もあります(※しゅんしゅんクリニックPチャンネル、チャンネル登録者数26万4000人。2024年4月30日時点)。しゅんP 芸人としておもしろさや伝わりやすさを意識しながら、医療情報を発信しています。――それは、しゅんPさんにしかできないことかもしれません。日衛協とのコラボ動画では、尿検査、アレルギー検査、ピロリ菌検査、PCR検査の医者あるあるを公開し、臨床検査技師の役割についても発信されています。しゅんP 医師は、治療はできますが、検査をして数値や画像などを見ないとわからないことも多いので、検査技師さんにはいつも感謝しています。また、検査技師さんは患者さんと接する機会が少ないので認識されにくいため、「病院では誰にもわからない仕事で、このように扱っていただけて感謝です」、「患者さんに検査技師という仕事があることを少しでも知っていただけそうでうれしい」といった動画のコメントを読むと、自分が発信することに意義がある医療系や看護系の学校から、学園祭のゲストとして呼ばれることも多いそう。医師や看護師のあるあるネタが大好評!2024.06 – LABO■日衛協と医師でお笑い芸人のしゅんしゅんクリニックP先生との「検査について」のコラボ動画を公開中です。診察室での医者あるあるコントと、ちょっと気になる、知っておきたい「検査」をわかりやすく解説した7話、ぜひご覧ください!映像はこちらからしゅんしゅんクリニックPChannel「検査について」好評配信中!

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