Labo_No.543
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そうめんの上に鯛がまるごと1匹のった、豪快な料理「鯛そうめん」。愛媛県では赤ちゃんのお食い初めや結婚披露宴、還暦の祝いなど、ハレの日の食卓を飾る縁起のよい料理として知られています。とくに婚礼では、細く長く幸せが続くようにとの願いを込めたそうめんと、めでたい(鯛)の組み合わせは、両家の親族が対面したことを祝うともいわれ、縁起をかつぐ意味合いがあります。そうめんは古くから縁起ものの食材とされています。平安時代中期に編纂された法典『延え喜式』によると、そうめんを▶んぎしきの原型といわれる「索さい餅」が七夕の行事の供え物のひとつとして用いられたとの記述があり、宮中の七夕行事に、そうめんは欠かせなかったようです。また、中国の故事に「七夕にそうめんを食べると病から救われる」とあり、無病息災を祈ってそうめんを食べるという言い伝えもあります。たそうめんの上に、みりんや砂糖などで味を調えた鯛の姿煮をのせ、錦糸卵や干しシイタケ、ネギなどを添えるだけ。鯛の煮汁をつけ汁にしたりかけ汁にしたりしていただきます。サッパリしたそうめんと甘辛の鯛の組み合わせは相性抜群で、リピートしたくなるおいしさです。つくり方は簡単です。大皿に盛りつけくべ鯛をまるごと1匹使用彩り鮮やかなハレの日メニュー郷土料理もう一品!〒112-0004 東京都文京区後楽2-3-28 K.I.S飯田橋2階電話(03)5805-5250(代表) FAX(03)5805-5252毎月1日発行  1部85円(発行部数36,500部)みんなどんどん使ってネ愛媛県民ならみんなが知っている練り製品●本誌の文書、写真、図版等の無断転載・複製を禁じます。転載・複製をご希望の場合は本協会までご連絡ください。出典:農林水産省Webサイト、参考資料:農林水産省ホームページ、『ポプラディア情報館 郷土料理』(株式会社ポプラ社)りんしょう犬さんスタンプ購入サイト 宇和海で獲れる新鮮な小魚を皮つきのまますり身にして、小判型に形成して揚げた練り製品が「じゃこ天」で、その由来は、「雑魚天(ざこてん)」が転じたといわれています。宇和島藩史によると、1615 年(元和元年)に宇和島藩初代藩主の伊達秀宗が、故郷をしのんで、仙台から蒲鉾職人を連れてきてつくらせたと伝えられています。 小魚が原料の「じゃこ天」は、カルシウムやDHA、EPA を豊富に含み、健康にもよい一品で、愛媛県では日々の食卓に欠かせないソウルフードです。真鯛は比較的高タンパク低カロリーで、DHAやEPA、ビタミンやミネラルなどの栄養を豊富に含んでいる愛媛県医食同源養殖鯛の収穫量日本一は愛媛県古くから愛媛県下全域で獲れる鯛。真鯛には天然鯛と養殖鯛がありますが、養殖鯛の収穫量日本一を誇るのが愛媛県です(2021年のデータ)。特別な餌で育った鯛は、見た目も美しく身も上質。1993年(平成5年)に愛媛県の県魚に制定されました。次世代に伝えたい!じゃこ天・・・Memo・・・鯛そうめん郷土料理麺

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