コロナ自粛もひと役普及しはじめた■■■した■VR■■■■■じた■■も■っさ ん く す。このVR手術シミュレーターは医学生や医師だけでなく、直接施術をしない看護師ら医療スタッフにも体験してもらい、チーム医療に役立てているそうです。さらに、卵巣切除術、胃バイパス手術などの外科手術のほか、足のつけ根から心臓まで細い管を通すカテーテルの操作を模した装置なども備えて、VRが技術向上の一手段になることが期待されています。現在、手術シミュレーターは、現実の手術で重要な臓器の膜の剥は離りといった複雑な操作はまだ再現できず、「手術の腕を磨く」という目的で使うには不十分といえます。患者個々の臓器や血管の状態をあらかじめ調べておき、それに合わせたVR動画ができるようになれば手術リハーサルのようなことも可能になり、技術の進歩が待たれます。高知大学医学部「医療×VR」学講座では、うつ病治療の一手段としてのVRの実用化を目指し、臨床研究が進められています。「ああすればよかった」「なぜ自分はこんな性格なのか」などとネガV■R手術シミュレーターがVRには、大きく分けると「視聴型」と「参加型」の2タイプがあります。視聴型は流れている3D映像を見るだけですが、授業を受けたり医療の支援をしたりといった使い方が可能です。一方、参加型のVRでは、映像のなかを自由に歩き回るだけでなく、映像内のものを触ったり動かしたりすることもできます。名古屋大メディカルxRセンターでは、内視鏡手術の訓練にVR手術シミュレーターが活躍しています。VR手術シミュレーターでは、精巧なコンピューターグラフィックス(CG)を見ながら、両手の手術鉗か子し様デバイスによって、器具を通して臓器の抵抗感まで感じて、把は持じ、切開、結けつ紮、縫合、クリッピングなどの基本的な操作を行うことができま内視鏡手術の基本訓練に活躍うつ病治療の実用化に向けメンタルヘルス分野でも活用ターテインメントの世界で活躍しているVR動画を、医療の分野で活用しようという動きが広がっています。現実に目の前で起こっているような没入感が得られるバーチャルリアリティー(VR)動画。すでにゲームやエン多人数の参加や繰り返しが可能な、臨場感あふれるシミュレーション実習。医学生の訓練においては、内視鏡手術の基本的な動作を学ぶ最適な方法として、VRが治療の技術向上の一手段になりつつあります。また、うつ病や広場恐怖症(特定の場所で強い不安や恐怖感が起こる)などの神経症に対して、新たな治療法として臨床研究が進められています。さらに、訓練や治療だけでなく、自閉症などハンデを抱える人たちへの理解にも役立つ可能性が見えてきています。医療の分野で活躍しはじめたVRの現状と可能性を探ります。182024.01 – LABO ■医療分野でバーチャルリアリティー(VR)を活用Medical Trendメディカル・トレンド
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