▼職場の定期健康診断査、貧血検査、心電図検査、骨密度検査、呼吸機能検査や歯科検診などを加え▼特定健康診査(メタボ健診)ドロームに着目した健診となります。腎機能検査や心電図、眼底検査などは▼後期高齢者健康診査予防につなげることを目指しています。●がん検診●人間ドック肺機能や心臓の機能を調べる検査などが器(心臓)ドック」、「呼吸器ドック」、「消化器ドック」、「婦人科ドック」、「がんドック」などがあります。検査のデメリットも理解し納得したうえで受けること0 労働安全衛生法で実施が義務づけられているもの。雇い入れ時と年に1回行われます。本来、定期健康診断の目的は、就業の可否の決定で、付加的に「生活習慣病などの予防の目的」としています。また、40~74歳の従業員が受ける定期健診には次にあげる「特定健康診査」の項目が含まれており、先述の基本的な検査に、視力検査、聴力検査、胸部X線検る場合もあります。脂質異常症などの動脈硬化を進行させやすい生活習慣病やその予備群を見つけること」が主な目的で、メタボリックシン医師が必要と認めた場合に行われますが、自治体や健康保険組合によっては全員に行うこともあります。もなう体の機能の低下により脆弱になった状態)の発症や進行には栄養不足や体重減少が関係しているため、栄養摂取、運動能力、認知機能、社会参加などの状況をチェックし、フレイルの早期発見や進行検診は、特定の病気を早期発見して早期治療につなげることが目的です。がん検診のほかに歯科検診などもあります。多くのがんは定期的な検査で早期発見が可能になり、早期のものほど5年相対生存率は高くなります(図表1)。現在、がんによる死亡率低下効果が証明されているとして国が推奨しているがん検診は5つです(図表2)。がん検診は住んでいる地域の自治体が実施していますが、職場の健診ではがん検診の項目も併せて受けられる場合もあります。人間ドックは一般的な健診よりも検査項目を増やし、さらに詳しく健康状態を調べるものです。検査内容には、一般健診の基本的な項目に加え、血液検査であれば、肝炎、膵臓の機能(アミラーゼ、リパーゼ)、炎症などを調べる検査や腫瘍マーカー、画像検査であれば腹部超音波検査、さらに含まれます。また、特定の部位を詳しく調べるものとして、「脳ドック」、「循環世の中に精度100パーセントの検査16*喀痰細胞診は、原則50歳以上で喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が600以上の人のみ。過去の喫煙者も含む。日本のがん検診は、対策型検診と任意型検診に分けられます。・対策型検診:ある集団全体の死亡率を下げることが目的。対象者や受診間隔は、科学的な根拠にもとづいて決められたもの。市区町村が健康増進法にもとづいて行う。無料か自己負担が少額。受診者の不利益が最小になるような検査法が基本。・任意型検診:個人が自分の死亡リスクを下げるために受けるもので、人間ドックが代表例。基本的に全額自己負担。基本的な検査内容や種類、料金、オプション検査は医療機関によって異なる。胃がん検診肺がん検診乳がん検診子宮頸がん検診種類検査項目対象者50歳以上40歳以上40歳以上40歳以上20歳以上受診間隔2年に1回※当分の間、胃部X線検査については年1回実施可年1回年1回2年に1回2年に1回10098.78066.5 6046.9 40206.2胃がん出典:全がん協加盟施設の生存率共同調査(2011-2013年診断例)※5年相対生存率:がんと診断された場合に、治療でどのくらい命を助けられるかを示しています。がんと診断された人のうち5年後に生存している人の割合が、一般の日本人の5年後の生存率と比べてどのくらいなのかをパーセントで表しています。10098.890.985.885.652.727.223.37.3大腸がん肺がん95.993,682.267.980.4病期 Ⅰ期 Ⅱ期 Ⅲ期 Ⅳ期38.826.5乳がん子宮頸がん2023.11 – LABO ■問診に加え、胃部X線検査または胃内視鏡検査のいずれか大腸がん検診問診および便潜血検査質問(問診)、胸部X線検査および喀痰細胞診*問診および乳房X線検査(マンモグラフィ) ※視診、触診は推奨しない問診、視診、子宮頸部の細胞診および内診※当分の間、胃部X線検査については40歳以上に対し実施可75歳以上が対象。フレイル(加齢にと40~74歳が対象。「高血圧・糖尿病・図表1 主ながんの5年相対生存率(%)図表2 5つの対策型がん検診国の指針にもとづいたがん検診の内容
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