Aいとたっりも知A7■ LABO – 2023.09参考文献:「過活動膀胱診療ガイドライン(第3版)」「夜間頻尿診療ガイドライン(第2版)」「女性下部尿路症状診療ガイドライン(第2版)」(日本排尿機能学会/日本泌尿器科学会編)、「尿もれ、頻尿、前立腺の本」(監修:高橋悟ほか、日経BP)、「頻尿・尿もれ 最高の治し方大全」(解説:高橋悟ほか、文響社)、「NHKテキストきょうの健康」(2019年7月号、2023年2月号、NHK出版)、夜間頻尿.com(排尿日誌の記入の仕方)、日本泌尿器科学会ホームページ足を肩幅くらいに開き、膝を軽く立てる女性は肛門と膣を、男性は肛門と陰茎のつけ根を意識して、①と②を行う法」と「薬物療法」があります。◆行動療法・夜間多尿が原因の場合、夕方以降は水分のとりすぎに注意し、カフェインやアルコールの摂取を控えましょう。排尿日誌をつけ、1日の尿量が体重1kgあたり20~25mLとなるように、水分摂取量を調節することが大切です。・塩分を多くとると尿量が増えるので、塩分は控えめに。・夕方や夜間に散歩やスクワットなどの運動をすると、体内にたまった水分を筋肉ポンプ運動で血管に戻したり、汗として排出したりするので、夜間頻尿に有効とされています。・そのほか、禁煙、弾性ストッキングの使用、足を高くしての昼◆薬物療法こしている原因に応じた治療薬を用います。・前立腺肥大症に対しては従来の手術のほかに、尿道から内視鏡を挿入し、特殊なレーザーを照射して肥大した部分を切除する治療法もあります。・睡眠時無呼吸症候群に対しては、睡眠中にマスクから空気を送り込む「CシーパップPAP」という治療が有効です。①遅筋を鍛える頭のほうに引き上げるつもりでギューッと5秒間締め、5秒間休む。これを5回くり返す。②速筋を鍛えるキュッと短く、1~2秒間締める。これを5回くり返す。①と②を1セットとして、1日6セット以上行う。※このトレーニングは、イスに座ってもできます。女性も男性も、骨盤底筋群を鍛えよう!仰向けに寝て体の力を抜く生活の中でできることが多く、薬の効果も期待できます夜間頻尿の治療としては、主に日常生活の中で行う「行動療寝(30分以内)、日光浴などが有効とされています。前立腺肥大症や過活動膀胱、睡眠障害など、夜間頻尿を引き起夜間多尿による夜間頻尿の治療薬「デスモプレシン」が2019年に登場しました(いまのところ女性には使えず、さらに低ナトリウム血症や腎機能障害などの副作用の報告が多い)。そのほか、排尿にかかわる筋肉の緊張をゆるめる作用のある「α1遮断薬」、膀胱が収縮するのを抑える働きのある「抗コリン薬」の中にも夜間尿量を減らす作用のある薬があります。過活動膀胱にともなう夜間頻尿の場合は、「抗コリン薬」や膀胱の筋肉をゆるめる作用のある「β3作動薬」などが使われます。抗コリン薬には、オキシブチニン経皮吸収型製剤という貼り薬もあります。また、前立腺肥大症には、「α1遮断薬」および前立腺や尿道の筋肉をゆるめ、血流を改善する「PDE5阻害薬」などが使われます。◆そのほか・過活動膀胱が原因の場合、尿道を締める筋肉を鍛える「骨盤底筋訓練(右のコラム参照)」や膀胱にためられる尿の量を計画的に増やしていく「膀胱訓練」などが推奨されています。最初は医療機関で指導を受けるといいでしょう。夜間頻尿はどうすれば改善できますか?尿もれの種類や程度により治療法はさまざま。手術が有効な場合もあります 「腹圧性尿失禁」が軽い場合は、骨盤底筋訓練で改善が期待できます。また、肥満の人では減量が有効な場合があります。それらの方法で改善しない場合は、ポリプロピレンメッシュのテープを尿道の下に通して尿道を支える「TVT手術」や「TOT手術」の適応となります。「切迫性尿失禁」の治療には「β3作動薬」などの薬物療法が有効で、飲水コントロ ールや骨盤底筋訓練、膀胱訓練などを併用します。男性に多いのが、トイレのあとにジワッともれる「排尿後尿滴下」です。男性の尿道は長く、しかもL字型に曲がっているため、陰嚢の裏側にある球部尿道に尿が残りやすいのです。対処法としては、排尿後に球部尿道に残った尿を指で絞り出してトイレットペーパーで受ける「ミルキング」が有効です。外出先でも個室のトイレで行えます。尿もれの治療法を教えてくださいコ厶ラQ1Q2頻尿・尿もれQ&A
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